日本は遅れてる?仕事のモチベーションを上げる方法

最近、なかなか仕事に対するやる気がでない、モチベーションが下がっている……。そんな悩みを抱えている人も多いのではないでしょうか。今回は、モチベーションと深く関係する「エンゲージメント」に触れながら、モチベーションをアップさせる方法を考えてみます。

モチベーションの要素とは?エンゲージメントって?

そもそもモチベーションとは何でしょうか。実は、仕事に対する意欲の度合いを測るものとして「エンゲージメント」という考え方があります。社員のエンゲージメントとは、会社が目指す方向性や事業内容を理解し、どれだけ自発的に会社の発展に関わろうと思っているか、その意欲度合いのことです。

会社へのロイヤルティー(忠誠心)やコミットメント(関わり合い)と混同されやすいですが、社員から会社への一方通行ではなく、社員と会社が“お互いに成長できる”という関係性が重要です。アメリカのグローバルコンサルティング会社、ウィリス・タワーズワトソンは2014年に世界の労働力調査「グローバル・ワークフォース・スタディ」を行い、エンゲージメントが会社の業績に影響することを実証。社員のエンゲージメントが高いと、品質やサービスが向上して売り上げ増につながり、転職者も減るとしています。

また同調査では、日本企業のエンゲージメントが低いことも分かります。エンゲージメントが高い社員の割合は、調査対象の26カ国平均で40%、アメリカは39%でしたが日本はわずか21%。終身雇用や年功序列といった日本独特の人事システムや業績と直結しない報酬、裁量範囲が狭く自主性が育たない人事育成、長時間労働をよしとし、効率よりも職場に顔を出すことを重視しがちな企業文化、柔軟性が低く組織変化のスピードが遅いことなどがその理由とされています。現場で働く世代が“自己の成長”を求める傾向にあるのに対し、組織の上層部は昔ながらの企業体制から抜け出せず、二者の間にズレが生じ始めているのです。

モチベーションが上がらない原因は?

エンゲージメントが世界平均に近いアメリカにおいても、ギャラップ社が2017年2月に発表した調査「ステート・オブ・ザ・アメリカンワークプレース」によると、51%の社員が転職を考えているという結果が報告されました(参照:State of the American Workplace Report|GALLUP)。主な理由は以下の5つです。

  1. 自分が成長できるチャンスがない
  2. より良い給与待遇を求める
  3. 上司やマネジメントに共感できない
  4. 企業文化に魅力がない
  5. 仕事内容に適性がない

これらは、エンゲージメントの低さに起因しています。まず1と2にあるように、与えられる権限が狭く給与が少ないと「自分は評価されていない」と思うでしょう。自己の成長を重視する社員にとって、自分の能力を認めて可能性を引き出してくれ、きちんと評価をしてくれる会社は魅力的です。また、会社の目的に向かって経験を深めたい、尊敬できる上司のように自分もなりたいと思っている社員にとって、会社が曖昧であったり上司があやふやであったりすること(3)は障害となるでしょう。そして、周囲とつながりを感じられないことや、仕事内容に自分の適性を活かせない、興味が持てないと感じること(4と5)では、自己の能力を伸ばしたいからこそ転職を考えるのです。つまり、会社の使命や目的と自分の進みたい方向が一致し、そこに向かっていこうと思える状況がエンゲージメントを高め、モチベーションアップにつながっていくのです。

モチベーションはこう上げていく!

では、どうすればよいか。最も重要なのはそのマネジメントといえそうです。

エンゲージメントの測定

まずは、社員のエンゲージメントが現状どの程度なのかを知ることです。調査・分析をはじめ、一人ひとりと対面しながら話をして、社員が会社の使命や目的を理解しているか、それが自分の思う方向と一致して成長につながっているかを確認します。

リーダーの設定、巻き込み、役割意識の徹底

尊敬する上司から刺激を受けると、多くの社員はやる気になります。そのためには企業トップが指導力を発揮し、そしてリーダーとなる社員のエンゲージメントを高めることがポイント。会社の経営に彼らを巻き込み、役割を明確にして意識させていきましょう。

目標と使命感を与える

会社の目標が曖昧だと意欲の低下につながります。会社が目指すものを明確化し、社員に具体的な目標を課すことで、使命感を持って業務や任務に取り組めます。また、部下に多くの権限を与えて委ねることで、責任感とやる気も高まります。

評価体制を整え実践していく

収入を上げればモチベーションも上がるというわけではありません。大切なのは、成果に対して正当に評価されていると本人が感じるかどうかです。ついつい欠点ばかり取り上げがちですが、むしろ長所に焦点を当てることで能力開発や自信につながり、意欲的に仕事に取り組む社員が増えるでしょう。

オープンにコミュニケーションを取れる環境にする

コミュニケーションが活発な職場では、上司や同僚との理解も深まり連帯感も強くなります。さまざまな意見を認め合うことで精神的なつながりも感じられ、安心して業務に集中でき人間的にも成長するでしょう。そのためにリーダーはオープンな環境を演出すること、部下の話に耳を傾ける姿勢を持つことを意識しましょう。

マネジメントする側が積極的に動き、エンゲージメントを高めていけば全社的にモチベーションは上がっていくでしょう。一朝一夕では変えられませんが、仕事のモチベーション低下は企業の経営を揺るがしかねません。企業の成長にとって重要な課題であり、意識していくことが急務です。

詳しくはこちら.png

著者プロフィール

著者アイコン
ワークハピネス
「個が輝く強い組織づくり」を支援する株式会社ワークハピネス。様々なノウハウをお届けしていきます。

関連記事