動画面接はどう進める?長所と短所を知って便利に活用しよう

通信技術が発達した現在、採用活動に際し、動画面接を導入する企業が増えてきています。動画を簡単に作成できるスマートフォンが普及したことや、インターネットへのアクセスが容易になったことから、若手の求職者にも受け入れられやすくなっています。今回は、動画面接のメリット・デメリット、注意点を詳しく紹介します。採用面接の新しい方法を検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。

動画面接の概要

まずは、動画面接とセルフ面接の方法について紹介します。

動画面接とは

採用活動において、応募者が企業に出向いて面接を行うのではなく、自宅のパソコンやスマートフォンからカメラを通じて、オンラインで面接官と面接を行う方法です。「Skype」や「Googleハングアウト」といったビデオ通話アプリを用いて行われるのが一般的で、場所や時間に拘束されることが少なく、企業側、応募者側の双方にとって効率的な面接方法です。

なぜ広まっているのか

動画面接が増えている大きな要因として、短期間で多数の応募者の面接をしなければならない企業が増えたことが挙げられます。例えば、新卒採用において2012年卒までは大学3年の10月1日だった就職活動の解禁日は、日本経済団体連合会(経団連)により、2013年卒より大学3年の12月1日、2016年卒より大学4年生の3月1日と徐々に後ろ倒しになり、選考活動の期間が短くなりました。そのため、より時間効率のいい面接方式として、動画面接を導入する企業が増えてきたのです。

スマートフォンのような通信機器が普及し、応募者による動画撮影、オンライン面接などの作業が簡易化したことも、動画面接の増加をあと押ししているといえるでしょう。

また、グローバル化が進んだ近年では、国境を越えた採用活動にも動画面接が利用されています。

PRムービーを企業に送る「セルフ面接」も登場

リアルタイムのオンライン面接だけでなく、応募者が企業の用意した質問に回答したり自身をPRしたりする動画を前もって撮影し、企業に提供するという「セルフ面接」という手法も注目され始めています。履歴書やエントリーシートの動画版といえるかもしれません。書類よりも自己アピールが伝わりやすく、また外国語の会話能力も判断しやすいという特徴があります。

動画面接のメリット

動画面接には、企業側にとっても応募者側にとってもさまざまなメリットがあります。その代表的なものを以下に挙げてみましょう。

採用活動の時間・コストを抑えられる

動画面接では、面接用の部屋を確保する必要がありません。面接を妨げない静かな環境であれば、限られた空間でも実施できます。特別な設備を用意する必要はなく、パソコン1台で面接が行えるのも魅力です。企業での受付といった対応も必要なくなるので、待ち時間の削減、受付対応の人件費の削減にもなり、結果的により多くの候補者と面接できる可能性があります。

応募者にとっても、交通費がかからず、スケジュールの決定や再調整も容易というメリットがあります。

遠方の人材でもアプローチしやすい

企業の所在地から遠くに住んでいる、あるいは海外に住んでいる人にとっては、動画面接によって応募しやすくなります。また、企業側は、優秀な人材を幅広い地域から集められるというメリットがあります。採用活動は企業の多い都市部が中心となり、その都市に近い人が応募する傾向にありますが、動画面接により競合他社がまだ発掘していない地方や、海外の人材を見つけられるかもしれません。

実際の導入事例

ここ数年で動画面接を導入する企業が増えています。

例えば、総合リゾート運営会社の星野リゾートでは、2次選考に動画面接を導入して時間とコストを削減。その分対面の最終面接に時間をかけ、欲しい人材とのミスマッチを減らすことを目的としています。

また、生活用品製造のアイリスオーヤマは、選考実施地域まで片道2時間以上の応募者を対象に「遠隔地コース」を設け、テストと1次面接をWeb上で行う方式を採っています。応募者側の交通費、宿泊費などの負担を軽減する狙いです。

動画面接のデメリットと気を付けたいこと

動画面接を行う際に注意しておきたいこともあります。面接を有意義なものとするためにも、以下について気を付けましょう。

通常の面接に比べて判断材料が減る

動画面接では、対面の面接に比べて相手の仕草や表情の微妙な変化、視線など、細かな情報が捉えにくくなります。また、応募者がリラックスしているか緊張しているかといった空気感も伝わりにくいので、「どんな人物か」を判断する材料が少なくなる傾向にあるといえます。

コミュニケーションのミスが起きやすい

動画面接は、音声とカメラに映る顔の映像だけで進んでいきます。そのため、会話のタイミングが合わずに一方的に話してしまったり、相手が話の内容を理解しているかどうかが分かりづらかったりするなど、コミュニケーションのミスが起こることがあります。

通信機器のトラブル・情報漏えいが起きる可能性

企業側・応募者側双方で、インターネット接続やカメラなどの機器トラブルが発生する場合があります。面接中に音声や画像が途切れ、復旧に時間がかかる場合は、その後のすべての面接予定に影響を与えかねません。また機器のトラブル対処に慣れていない応募者の場合は、面接再開に時間を要することもあります。

また、オンライン上で情報漏えいが起きる可能性もゼロではありません。応募者によって情報や画像が流出するリスクもあります。

動画面接をする際の注意点

こうしたことを防ぐために、注意すべきことがいくつかあります。

  • 動画面接に適した職種を選ぶ
  • 情報漏えい対策をする
  • 通信環境や機器の状態に問題がないかテストを行う
  • トラブルが起きた際の対処法を明確にしておく

コミュニケーション力が重視される営業職のような職種には、動画面接は不向きといえます。顧客対応が少ない職種や、遠方の応募者に限定するといったように、動画面接の対象となる人材を選ぶことが大切です。

情報管理、また通信機器の状態をしっかりと確認し、人為的なミスを防ぐよう研修、周知を行うようにします。情報漏えいに対してのルール、モラルについては、応募者にも呼びかけるとよいでしょう。

それでもトラブルが起きてしまったときのために、対処法を明確にし、部署内・社内で共有しておきます。また、応募者にどのような措置をとるかも事前に告知しておきましょう。

動画面接は、職種や企業によっては大変優れた面接方式となります。メリット、デメリットを理解し、必要に応じて、導入を検討してはいかがでしょうか。

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ワークハピネス
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